金沢21世紀美術館にいってきましたレポ①

金沢21世紀美術館にいってきましたレポ

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北陸新幹線が開通して以来、たびたび話題になる金沢。街の雰囲気は古い町屋や武家屋敷が残っており、「小京都」とも呼ばれています。金沢21世紀美術館が完成した頃からずっと気になっていて、訪れる機会を見計らっていました。偶然にも家族旅行として金沢にいけることになり、念願の金沢21世紀美術館に足を運ぶことに成功したことがあまりにも嬉しかった反面、なんだかこの美術館に違和感を感じました。

 

金沢21世紀美術館ってどんなところ?

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『まちに開かれた公園のような美術館』

金沢21世紀美術館は、金沢市の中心部に位置し、だれもがいつでも立ち寄ることができ、様々な出会いや体験が可能となる公園のような美術館を目指しています。このため建物には表と裏のないガラスのアートサークルが採用され、トップライトや光庭など明るさや開放感にも十分に配慮しています。また、夜間開館や魅力的なショップ、レストランなど利用者ニーズに対応し、気軽さ、楽しさ、使いやすさがキーワードのこれまでにない美術館です。

引用元:金沢21世紀美術館公式webサイトより www.kanazawa21.jp 

美術館のコンセプトにもあるように、首都圏の美術館と比べてみても圧倒的な「入りやすさ」を感じます。建物自体は低くのっぺりとしているせいか、おしゃれな市民広場のようなイメージを抱きました。館内に入ると観光客が多い印象。家族旅行にお勧めスポットとしてもよく金沢観光サイトや雑誌にまとめられていますもんね。それにしても常設でだれもが知っている有名な名画があるわけでもないのにわざわざ観光場所として美術館が存在していることって、他の観光地で考えればすごい話だと思いませんか?館内もガラスが多様されていてとても綺麗。いつまでも入れそうな空間でした。

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 現代アートのハードルを下げたから」こそ常にハードルを下げた魅せ方も極めて欲しい

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異なる文化に立脚した現代美術作家たちが、自らが属する共同体を取り巻く世界の有り様をどのように捉え、伝えていこうとしているのか、特に異文化間を「移動」「横断」していくことが常態化している現代社会においては、あらゆる関係が流動的であり、これまでに描かれた歴史や価値観も、誰がそれを伝えるのかによって、さまざまな意味を浮き彫りにします。本展は特に周縁地域から爆発的に生まれ続ける多様な作品を生への「実践」と捉え、私たちと同じ時代に別々の場所で別々の時間を生きる人々が、世界をどのように見ているのかについて、考えていきます。

引用元:金沢21世紀美術館公式webサイトより www.kanazawa21.jp

今回のメイン展覧会の概要を引っ張ってきました。今読み返すと、とてもユニークな試み・展示だと思ったのに、いつもより頭に入らなかったのはきっと、家族旅行というシュチュエーションや金沢21世紀美術館の特性があったと思う。

 

「にぎやかさ」が絶えない素敵な美術館!

展覧会の内容にかかわらず子連れ観光客が美術館に来ること、ガラスを多用しているため開放感を感じる館内は、普通の美術館にはないフランクさを持っています。だからだらこそ「にぎやかさ」というのもこの美術館の特徴だと感じました。年齢層の幅がとてもひろいため、もう少し自分の頭を使いながら考えることを促す優しい仕組みや装置(子供と大人が感受性を軸にちょっと対等に話し合えるような仕組みとか)があれば楽しくなりそうだなと思います。子供教室なども頻繁に開催されていますが、参加できる人数は限られていますので…。「家族でアート」っていうなら常に頭をやわらかくできる工夫が欲しいな。 

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美術館にくるハードルをめちゃくちゃ下げることに成功した金沢21世紀美術館だからこそ、1人静かに見に来た美術館であれば満足できたであろう展示に「ちょっとした違和感」を感じました。

 ※とはいえ家族と私の1作品をみるペースが圧倒的に違いすぎたので自由行動して私自身かなり満喫しました。作品についても描きたいので、たぶん続きます。